◎ペッパーランチ等の食中毒発生の件
ステーキチェーン店「ペッパーランチ」で角切りステーキ(サイコロステーキ)を食べた人が病原性大腸菌 O-157による食中毒症状を起こし、70店全店で営業を停止していることはご承知のとおりです。
そこで、私達も「衛生管理」についてもう一度見直し、事故の未然防止に努めることとしましょう。
1.衛生管理の3原則
①加工室、販売ケース等に細菌、異物を持ち込まない
○清潔な作業着(帽子も含む)、長靴の着用と運搬具などの消毒
○作業員の爪の手入れ(爪の細切)と、手の消毒、
○ネズミ、ゴキブリ、ハエの駆除

②細菌を増やさない
低温に保つことが原則です
○原料肉の先入れ、先出し
○作業手順を決め、加工時間の短縮(肉芯温の上昇防止)
○冷蔵庫・ショーケース等での低温管理(手の洗浄・消毒)
③細菌を排除する
店舗で出来ることは、器具等の殺菌・消毒です
○食肉の加熱・調理(お客さまに協力要請をします)
サイコロステーキ等肉片に牛脂等を注入したものは、「加工」の表示をし、
お客様には、食べる前に必ず加熱調理するよう伝えましょう
Oー157は、75℃1分の加熱処理で菌は死滅します
○加工室の整理整頓
○作業室、作業台、機械、器具の殺菌・消毒
2.衛生管理の基本 5 S を徹底しましょう
①整理(必要な物のみ置く)
②整頓(置き場の固定、取り出し易さ)
③清掃
④清潔
⑤しつけ(習慣を身につける)
3.食中毒について
食中毒の分類を下記に示します
主要なもの
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主要なもの |
微生物 |
細菌 |
感染型 |
一定以上に増えた細菌が、人の消化管内で増殖・定着が原因で健康被害を起こす |
サルモネラ菌・腸炎ビブリオ・ |
毒性型 |
食品の中で細菌が作り出した毒素が原因で健康被害を起こす |
黄色ブドウ球菌・セレウス菌・ボツリヌス菌・ウェルシュ菌 |
感染毒素型 |
人体に感染した後に毒素を作り健康被害を起こす |
病原大腸菌(O157) |
ウイルス |
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ノロウイルス A型肝炎ウイルス |
原虫 |
クロストポリジューム |
化学性食中毒 |
自然毒 |
動植物に含まれる有害成分により、食中毒をおこす |
ふぐ(へトロドトキシン) |
化学物質 |
有害化学物質が混入して起こる |
PCB・ヒ素・カドミウム |
科学的・物理的な作用や、微生物によって作られた物質により起こる |
ヒスタミン・カビ毒 |